異物が固着する前に・・・
電動機は使用していくにつれ、ダスト・オイル・グリスが内部に付着していきます。
このような異物は時間が経つと、汚れがとれにくくなり、そのままにしておくと
絶縁物を劣化させる可能性があります。
洗浄の目的は「汚損物の除去」、
ワニス塗布の目的は「絶縁・耐熱・防塵・防湿」のためで、
基本的には洗浄後のコイルは、ワニス(保護膜)でコーティングします。
洗浄・乾燥ワニス処理は、汚れを落とし、絶縁物が劣化するのを防いだりすることで、
それと同時に絶縁抵抗値が回復することがあります。
劣化の進んだ絶縁物に対しては、洗浄・乾燥・ワニス処理を行っても
絶縁物の劣化が回復することはありません。
絶縁物が汚損により劣化する前に、定期的にメンテナンスを行い、
また状況に応じて洗浄・乾燥をおこない、絶縁性能を保つことが延命化へとつながります。
洗浄・乾燥前
洗浄・乾燥・ワニス処理後
※製造から一定以上経過した電動機(モーター)、
または絶縁物が著しく劣化しているコイル関しては、
電熱乾燥工程において絶縁物を損傷させてしまう恐れがありますので、
コイル巻き替えをご提案させて頂く場合もございます。