各種絶縁特性試験と判定

絶縁診断試験 絶縁診断

 






(1)絶縁抵抗試験

 絶縁抵抗値から絶縁物の吸湿や汚損の状態を知ることができます。

 しかし、絶縁抵抗は絶縁の構造・形状・寸法などで変化し、温度や湿度あるいは汚損の程度でも変動するので絶対値評価は困難です。
したがって、定期的に絶縁抵抗測定を行い、長期的な経時変化から絶縁の症状を判定します。

 

(2)直流吸収試験(PI値)

 絶縁物の漏れ電流の時間的増加を確認することができる試験です。 

絶縁抵抗1分値[MΩ] コイル表面が吸湿している
絶縁抵抗値10分値[MΩ] キック現象、局部劣化部分(ボイド)があると部分放電により突変な特性の変化を起こす

直流電圧印加後、時間とともに上昇する絶縁抵抗値は絶縁物の吸湿の度合いに左右され、吸湿しているほど電流が一定になる時間は長く、絶縁抵抗値は小さくなります。

(3)誘電正接(tanδ)試験

 吸湿・乾燥・汚損・ボイドの状態・劣化の程度を推定することができる試験です。

tanδ 大きいと吸湿・コイル表面汚損が多い
絶縁物の劣化、絶縁層内部が吸湿状態
Δtanδ 大きいとボイドが多いが、外部コロナの影響をうけ、判定が困難

絶縁物にボイドのない状態で印加電圧を上げても、tanδの値はほとんど変化しません。
ボイドが発生すると印加電圧に比例し、ボイド内で部分放電するため、tanδの値は増加していきます。

(4) 交流電流試験(Pi値)

 固定子巻線と大地間に交流電圧を印加し、電流急増電圧から対地絶縁層のボイドの状態を推定します。

(5)部分放電試験(Qmax値)

 コイル絶縁層に交流電圧を印加し、そのときに発生するパルス電圧から、絶縁層の劣化度を推定します。

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